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平成7年度 決算等審査特別委員会(第10日目) 表紙 1996-10-01
平成7年度 決算等審査特別委員会(第10日目) 本文 1996-10-01

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  1. 仙台市議会 1996-10-01
    平成7年度 決算等審査特別委員会(第10日目) 本文 1996-10-01


    取得元: 仙台市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-24
    1:                 ※会議の概要 2: ◯委員長  ただいまから決算等審査特別委員会を開会いたします。  昨日に引き続き、平成7年度仙台市一般会計歳入歳出決算中歳出第8款土木費、第12款災害復旧費ほかについてであります。  社会民主党仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。      〔大槻正俊委員八島幸三委員小山勇朗委員、質疑席に着席〕 3: ◯委員長  順次、発言を願います。 4: ◯大槻正俊委員  私の方からは、東西交通軸整備計画策定調査費についてお伺いいたします。  7年度の調査費の支出内訳について、まずお示しください。 5: ◯新線対策室長  平成7年度は、八木山地区から卸町地区に至る東西一体となる路線についての検討ケースを設定し、これに対応して輸送需要に関する調査、路線施設構造等に関する調査、事業収支に関する調査、JR仙台駅との交差構造に関する調査、公共交通機関利用実態調査、計5件を行ったことによりまして、4734万4000円を執行したものでございます。 6: ◯大槻正俊委員  この間かなりの金額を要して調査をしてきているわけでありますけれども、いわゆる東西交通軸として調査が始まった3年度からこれまでの調査費の総額についてお示しください。 7: ◯新線対策室長  平成3年度から平成7年度までの調査費、委託費でございますけれども、総額は約4億2600万円となっております。 8: ◯大槻正俊委員  この間の委託コンサルについてお示しください。 9: ◯新線対策室長  コンサルタントとしましては、調査内容に応じてこれまでの受注実績や他都市における軌道系交通システム調査実績等を参考に業者を選定し、財団法人2法人、鉄道建設公団、このほかにパシフィックコンサルタンツ、復建エンジニアリングなど専門の民間コンサルタント10社に委託してまいりました。 10: ◯大槻正俊委員  これまでお聞きしてまいりましたが、実現を一日も早くと望む市民の声として、調査費、人件費に多額なものをかけ続けてきているだけではないか、いわゆる委託調査にのみに頼っているのではないかという厳しい声もございます。対策室としての主体的な活動も必要だというふうに私は思っています。  そういう意味で、独自の活動はどのように行ってきているのでしょうか、お示しをいただきたいと思います。 11: ◯新線対策室長  新線対策室の主な業務としましては、東西交通軸計画推進のため各種の検討を行い、課題の抽出とその解決に向けた調査をコンサルタントを使いながら行ってきておりまして、並行して庁内関係局との計画調整や対外的には国、JR、大学など関係機関との協議を行ってまいったところでございます。 12: ◯大槻正俊委員  さらに一歩進めるためにでありますけれども、懇談会を設置して進めるということで準備が今されてきているというふうに思います。私は、機能を高めるためにも、例えば促進同盟会の代表を初め、関係する機関の代表者はすべて全員が参加したものにしていかなければいけないと考えておりますが、メンバーの人選はどのように行ってきているのでしょうか。 13: ◯新線対策室長  懇談会のメンバーにつきましては、幅広い議論をしていただきたく市民各界、各層から人選することを基本としまして、また、女性の視点からの意見も重要と考えており、その観点から進めてまいりました。  具体的には学識経験者、経済界、地域住民、期成同盟会の関係者、行政関係者まちづくり分野の方々から約20名程度の人選を行ったところでございます。 14: ◯大槻正俊委員  具体的にスタートはしそうでありますが、第1回の会合はいつごろになるのでしょうか。
     そして、これからどのぐらいの割合で会合を開いていって、一定の方向というか、報告が出るのでしょうか、お示しください。 15: ◯新線対策室長  人選した方々に対しまして、委員の委嘱について既にお願いしておりまして、10月中旬の第1回開催に向けて準備中でございます。  また、開催予定としましては、9年度いっぱいをかけまして5回程度を予定しております。 16: ◯大槻正俊委員  少し少ないような気もしますが、要はその中身でありますが、どのような内容を期待されていますか。特に、私は市民にもできるだけオープンにして、文字どおり機運の盛り上がりにつながっていく、そういった懇談会であってほしいと思いますが、いかがでしょうか。 17: ◯新線対策室長  懇談会は、東西交通軸とこれに関連するまちづくりにつきまして、市民各層の方々のそれぞれの立場、経験、知識などから幅広い御意見をちょうだいし、市民と行政が一体となっての事業推進の契機にしたいと思っております。 18: ◯大槻正俊委員  これまたさきの本会議答弁に関してでありますけれども、推進のためにJRとは十分協議をしていきたいと述べられていますが、具体的な話し合いはどの程度まで進んできているのでしょうか。 19: ◯新線対策室長  JR仙台駅との交差につきましては、JRからも御理解をいただき、窓口を決め、協議に入ったところでございます。  具体的には、まず新幹線駅舎に対する影響、東口のJR関連ビル建設計画との整合、用地下を通過することによります補償費など、これまでの調査結果を踏まえ、順を追って協議してまいりたいと考えております。 20: ◯大槻正俊委員  ようやくというふうに申し上げますが、それにしてもJRとの協議が始まってきたということは歓迎すべきでありますが、現段階で東西一体として本当に推進できるという立場で取り組んでおられるのでしょうか。くどいようですが、お聞きしておきます。 21: ◯新線対策室長  本年第1回定例会で市長から申し上げましたように、仙台駅から八木山南間のいわゆる南西ルートのみに比べまして、東部のまちづくりと適切に連携することにより事業化の可能性を見出したところでございます。今後まちづくりや関係する道路の整備などのこの事業を取り巻くさまざまな課題を着実に整理していくことによりまして、東西一体としての実現が十分可能であると考えております。 22: ◯大槻正俊委員  きのうの関根委員の議論にもありましたけれども、中心部にできるだけ車を入れないということからすれば、一日も早く鉄軌道系公共交通機関が待ち望まれているわけであります。そういう意味で、できるだけ早く推進していくために今後力を入れて取り組もうとしている点について、お示しをいただきたいと思います。 23: ◯計画部長  ただいま室長からも申し上げましたけれども、関連する道路の整備あるいは車両基地の確保、さらには地方交通審議会の答申なども得る必要があります。この事業を取り巻く多くの課題があるわけでございますが、事業推進に際しましては、必要のあるものについてなお一層力を入れていきたいと思っています。  ただ、事業推進について、市民のコンセンサスも必要だと思っていますし、さらには関係機関、建設省あるいは運輸省、そういう方々との協議を進めながら事業採算に向けた協議にも力を入れたいと考えているところでございます。 24: ◯八島幸三委員  私はまず道路の照明灯の整備についてお伺いしたいと思うのですが、平成7年度の実績について、ハイウエー灯、街路灯の数量、できればワット数に分けてお伺いしたいと思います。 25: ◯道路維持課長  平成7年度の実績について御報告いたします。  総数は1,264灯の設置を行っておりまして、その内訳についてでございますが、ハイウエー灯整備が172灯、街路灯については40ワットが990灯、80ワットが13灯、100ワットが89灯になってございます。 26: ◯八島幸三委員  その場合、今まで設置されている照明灯のワット数が違うということはわかったんですが、どのような種類になっているのか。そして、その場合多分基準みたいなのがあるのだろうと思うのですが、どのような理由からそういうワット数を変えているのか、お伺いしたいと思います。 27: ◯道路維持課長  設置基準についてでございますが、平成6年9月1日に改正を行い、運用しているところでございます。この設置基準についてでございますが、ハイウエー灯の設置については幅員が16メートル以上の幹線道路、または都市計画道路の場合においては一定の間隔で設置するものとしております。また、幅員が9メートル以上16メートル未満の補助幹線道路については、交差点、カーブ、横断歩道などへの局部照明となっております。 28: ◯八島幸三委員  ちょっと追加してお伺いしたいのですが、街灯のワット数が40ワットから80ワットに取りかえる計画についてはどうなっているのかについてもお伺いしたいと思います。 29: ◯道路維持課長  街路灯の整備については、町内会等よりの設置要望が特に多いことから、まだ整備されていない箇所への設置を優先にしておりますので、40ワットから80ワットへの取りかえについては基準に合った路線で、そのうち球切れ等の補修が必要となった場合に実施しているのが実情でございます。 30: ◯八島幸三委員  いろいろ道路照明についてお伺いしてきたんですが、平成7年度の街灯については要望のあったものはすべてつけられたということで、やっと取り残しがないような状況になったのかなということでは当局の御努力に敬意を表したいと思うのですけれども、ただ、今例えば住宅がずっと張りついているところの街灯と、あるいは例えば一方に住宅は張りついているけれども一方は山になっているというようなところでは、当然その道路の照明のルクスは同じ街灯を使ったとしても、ワット数を使ったとしても違ってくるんだろうと思うんですよね。  ですから、例えば、葛岡墓園のあの入り口、48号線からの登り口、3年か4年ぐらい前に宮総の方で、あそこはもともと40ワットの街灯がずっとついていたんですが、あの通り全く民家がないところですから、ところが上の方に民家がいっぱいあるということで、バスからおりてあそこを歩く人が結構多いわけですよね。いろいろな要望があって、3年か4年ぐらい前だと思いますけれども、1灯200ワットに切りかえてずっと変えてきた経過があって、今非常に明るくなって、あそこの上に住んでいる人たちは大変喜んでいるということなんですが、だとすれば、先ほどの説明でいろいろハイウエー灯の設置の基準とか、それから補助幹線道路について、あるいはそれ以外でもバス通りとかいろいろな理由で別に40ワットにこだわるものではなくて、80ワット以上についても検討するんですよと、やっていくんですよということなんですけれども、例えば市内にそういったような状況のところがあれば、例えば先ほどの課長の説明のように今の40ワットが切れたときに取りかえるのではなくて、そういうところについては大した数がないと思うので、ぜひ早急にむしろ80ワット、あるいは今の葛岡の例のように80ワットでも足りないところについてはそれ以上のルクスの街灯をつけていくと、照明灯をつけていくということもあり得るのかどうか、ちょっとお伺いしたいと思います。 31: ◯道路維持課長  40ワットから80ワットの件でございますが、先ほど申し上げましたが、幹線道路補助幹線道路は40ワットを基本にしていると言っておりますが、バス通り公共施設周辺あるいは駅へのアクセス道路、特に交通、歩行者が多いような場所においては、80ワット以上も設置できるように考えてやっているところでございます。 32: ◯八島幸三委員  ですから、いわゆるバス道路とか駅から近いとか、そういう要件を満たさなくとも、しつこいようで申しわけないんですが、今言ったような関係でもちろん歩行者は多いと。いわゆる木が茂っているので暗いようなところについては、臨機応変に考えていくということでいいんですねということをもう一度念を押したいんですが、よろしくお願いします。 33: ◯道路維持課長  現地を見まして、実情に合った方法で考えてまいりたいと思っております。 34: ◯八島幸三委員  ぜひよろしくお願いしたいと思います。  では、次に街路樹についてお伺いしたいんですが、まず平成7年度における植栽の状況と除草の状況についてお伺いしたいと思います。 35: ◯緑政課長  7年度において新たに植栽した街路樹ですが、全市で高木約300本、中低木で約6万1000本となっております。主な植栽場所といたしまして、北四番丁大衡線、それから宮沢根白石線川内柳生線などでございます。  それから、除草についてでございますが、街路樹植栽帯の除草につきましては、おおむね年2回程度やっております。 36: ◯八島幸三委員  きのうも少しこの辺については議論があったんですが、例えば今高木については約300本云々という答弁があったんですが、何をここに植えたらいいのかということは何か基準があって、あるいは基準をつくってやっていらっしゃるのでしょうか。 37: ◯公園課長  街路樹の選定でございますが──選ぶ方の選定ですが、樹種を選定するに当たりましては、本市の気候、特性、歩道の幅員、電線の有無、車の交通量など、植栽場所の条件及び枝の剪定に耐えるかどうかなどの樹木の特性を考慮しながら判断しております。 38: ◯八島幸三委員  そういうことなんだろうと思いますけれども、ただ私も町の中を見て歩いて、例えば広瀬通に春先新芽の赤っぽい木、何と言うんですか、よくわからないのですが、あれがだんだんだんだん勢いがなくなってくる。例えば、一方同じ木が太白区役所から286に出てくる道路、あそこにも植えてあると思うんですが、あれはもう非常に生き生きとしているわけです。あるいは定禅寺通、駅前あたりもそうなんですけれども、ツツジでしょうか、木の下に植えられているの……、ツツジ、特に皆さん御存じのように定禅寺通では葉っぱが出るのがやっとのような状況であるわけですよね。ツツジというのは花が咲く木ですよね。そうすると、やはりツツジは生きたからには1回ぐらいは花を咲かせたいなというふうに思っているんだろうと思うんですけれども、大体毎年咲くものですけれども、でも私は1回もあそこの木に花が咲いた記憶がないんですけれども、だから本当にあのようなところに植える木として適切なのかどうかと疑問に感じるわけです。  一方では、青葉通のササ、何というササだかわかりませんが、低いササは今までになく、植えてから非常に生き生きと生きていることによってあの道路が非常にきれいになったなという印象がある。だから、そういう意味ではあそこは適切な樹木の選定、選び方をしたのかなと思うんですけれども、そういう意味からすれば、もっとやはり樹木の選び方については何を植えたらいいか研究していく必要があるのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。 39: ◯公園課長  選定に当たりましては、さらに研究していきたいと思います。  それから、樹種を選ぶことについてのマニュアル等をつくっていきたいと思っております。 40: ◯八島幸三委員  ぜひよろしくお願いしたいんですけれども、私もこの間5月に海外視察にやらせていただいて、ちょうど春でしたからパリでマロニエ──トチの木ですか、あの白い花がずっと一面に咲いていて非常にいい街路樹だなと印象を持ってきたんですが、やはり仙台は確かにケヤキの街ということでケヤキ並木が多いんですけれども、例えばあのような花の咲く木は、花のない時期にあると非常に見た目もいいですから、そういったようなことも含めて検討していく必要があるのかなと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。  あわせて、枯れている街路樹が非常に目につくんですが、枯れたら取りかえればいいというのも一つの方法なんですけれども、ただどうやったらば枯らさないのかということが一つあるんだろうと思いますし、まず考えていることについてお伺いするのと、あわせてお伺いしますが、街路樹の剪定──今度は枝を切る方ですね、どういうような手法で、基準で行っているのか、あわせてお伺いしたいと思います。 41: ◯公園課長  まず、街路樹を枯らさない対策はどうなっているかということでございますが、健全な育成を図るためまず植樹に適した時期を選びます。植える土地の条件に合った木の種類を選定いたします。日常的には樹木に応じまして夏とか冬に剪定を実施、さらに病虫害防除、截枝等を必要に応じて適宜行ってまいります。  それから、街路樹の剪定についてでございますが、街路樹の剪定基準といたしましては、本市の公園樹、街路樹管理マニュアルがございます。剪定に当たりましては、通常は樹木の健全な育成や美観の補助を主な目的といたしまして、それぞれの樹木の特性を生かした自然の形を基本といたしております。ただし、大きくなり過ぎて民地に侵入したり電線、信号機等に支障のあるもの等につきましては、状況に応じて強目に剪定してまいります。 42: ◯八島幸三委員  今いろいろお伺いしたんですけれども、ただそうなんだろうと思うんです。いずれにしろその地域でどのような格好にすればいいのかということもあるんだろうと思うんですが、ただちょっと最近疑問に思っているのは、きのうもちょっと話題に出ましたけれども、東北学院高校から河北新報のところの通り、ユリの木というんですか、何か急にずばっずばっと切ったんではないかという印象があるんですが、例えば今の課長の説明だとすれば、木のことを考えていけば将来的にそういう格好をつくりますよということだとすれば、あんなに一気に切らないで、もう少し例えば何年かおきに少しずつつくり上げていくというか、そういう工夫も必要なのではないかなと思うんですが、その辺についてはいかがなんでしょうか。 43: ◯公園課長  これは国道でございますが、ユリの木につきましては大きくなり過ぎたので1回切り戻したということでございます。 44: ◯八島幸三委員  そうすると、ユリの木みたいな木というのは、適当に伸ばしてずばっと切った方がいい木だと。例えば、それをもう少し小まめに、5年ごとに切るのではなくて2年ごとに切った方がいいのか、5年間ほうっておいて切った方がいいのか、どういう木なんですか。 45: ◯緑政部長  ユリの木の場合には、少しずつ何回も切っていくと同じところが切られるということでこぶみたいになっていくものですから、少し期間を置きながら剪定をしているというような状況でございます。 46: ◯八島幸三委員  それでは、剪定し処分した物、切った枝、その処理方法なんですが、ここ数年の処理量とその方法について教えていただきたい。 47: ◯公園課長  平成7年度に剪定しました木の発生量について調査いたしましたが、街路樹のうち高木の剪定枝は約260立米、低木の刈り込み量は約1,300立米となっております。ここ数年ほぼ同じような量で推移しているものと思います。  それから、現在その剪定枝については、処理場で焼却処分しております。 48: ◯八島幸三委員  全国的に見るとそんなにまだまだ進んでいないんだろうと思うんですが、せっかく切った枝について、何か再利用できないのかということで取り組んでいるところもあるというふうに聞いているんですが、そのような計画については何かあるんでしょうか。 49: ◯公園課長  剪定枝の再利用につきましては、現在東北地方建設局を中心としまして、県、市合同で調査研究を行っているところでございますので、その経過を踏まえながら検討してまいりたいと思います。 50: ◯八島幸三委員  今どういったことを検討しているのか、ちょっと二、三わかれば教えていただきたいんですが。 51: ◯公園課長  肥料として利用する方法を検討しております。 52: ◯八島幸三委員  次に最後になりますけれども、きのうもちょっと話題になったんですが、定禅寺通のケヤキの保存対策についてお伺いしたいんですが、きのうの説明によれば人間でいえば90歳、そろそろ寿命だということでありますけれども、どのようなことが原因で、理由でそういう状況だと想定なさっているのか、その理由についてお伺いしたいと思います。 53: ◯緑政部長  ケヤキ保存に対しましては、いろいろ剪定とかの措置を行ってまいりましたけれども、この気候の変化によってものすごく弱った樹木につきましてもいろいろ変化が起きているという状況を見まして、普通のところであれば相当長く生きるということなんですが、やはり環境が悪いところにありますから、鉢植えと同じような状態になっていることを踏まえれば、今の現状が最大限だろうと判断しているところでございます。 54: ◯八島幸三委員  例えばそれぞれの原因が、根っこの張る範囲が狭いとか、あるいは排気ガスの問題とかがあるんだろうと思うんですが、何かこういうことを改善してやればもっと長生きさせることができるということはあるんでしょうか。今からでもまだ遅くないんでしょうか。できるかできないかは別ですよ。 55: ◯緑政部長  自然の状態の中で一番問題なのが地下水の状況が上がったり下がったりという気候変化によって随分変わってきているということが一つあると思いますし、また、先ほどお話がありました根の状態の範囲というようなところと、それから今おっしゃいました自動車の排気ガスとかいろいろなものが重なっていると判断しているところでございます。そして、まず我々の方といたしまして、現在やっているのは、泥巻きとか栄養剤の注入とか、できるだけ長く生かそうという努力をしているところでございます。 56: ◯八島幸三委員  少し話題が飛びますけれども、都市整備局で平成5年定禅寺地区地区計画を定めているわけですが、またあと建設局でもたしか交通規制について可能なのかどうか検討した経過があると思うんですが、どういうような考え方から検討して、結果はどうだったのか、ちょっとお伺いしたいと思います。 57: ◯道路計画課長  実はケヤキ並木と調和したゆとりある歩行空間をつくっていきたいということで、平成4年11月に車線規制ということで交通規制を実際実験したりしまして、その可能性を検討したことがございます。  結論といたしましては、車線を絞ったことによる定禅寺通周辺の道路に対する負荷が大きすぎるということで、警察の同意が得られませんで断念したいきさつがございます。 58: ◯八島幸三委員  今もちょっと取り上げましたけれども、平成5年に都市整備局で定禅寺通の地区計画をしたんですが、これを見せてもらうと、定禅寺通まちづくり総合プランまちづくりビジョンということで掲げて、そしてまちづくり総合プランという形で三つの基本プランを掲げているんですが、その中の一つとして街路づくりというのがトップに挙がっているんですが、この間平成7年度も含めてですが、街路づくりについて何か取り組んできた経過があるのでしょうか、教えてください。 59: ◯道路計画課長  定禅寺通につきましては、仙台市を代表する通りの一つであるということでシンボルロード化ということで現在進めているわけでございまして、地元にまちづくり協議会等がございますけれども、まちづくり協議会等と一緒になりまして定禅寺通にふさわしい通りとして整備していくためにはどうしたらいいかということで、いろいろな調査とかお話し合いを現在やっているところでございます。 60: ◯八島幸三委員  まだこういう方向だということは定まっていないんでしょうけれども、ただいずれにしろこのプランの中ではまずビジョンにケヤキの成長とともに街が生まれてきたということが挙がって、もう一つは街は今劇場に変わる、新しい都市文化の創造と交流というようなことが挙がっていて、そして総合プランの中に今の街路づくり町並みづくりなどが入っているわけですけれども、そういったことを考えあるいはケヤキの問題もここに一つ入っていますし、そうすると課長がおっしゃったシンボルロード、今いろいろ検討しているということなんですが、例えば道路、歩道も含めてこの間全然動いていないわけですよね。もう少し浸透性を高めるような形にすることによって、もう少しケヤキが長く生き続けられるような環境にできないのかどうか。これは検討してみる必要がまず一つあると思う。  それから、もう一つは、先ほどの回答にあった交通規制の問題、これが本当にできないのかどうか。いずれにしろ都市計画決定をして、地域づくりをしていこうということなんですが、私も大変すばらしいことだと思うんですよね。そうすると、やはり何らかの形であそこのケヤキをできるだけ───植えかえるのはいいんですけれども、でもやはりなるべく堂々とした木にできるだけ長く生きていてもらった方がいいわけで、その環境をつくるとすれば今言ったように水の問題が一つ。それから排気ガスの問題はどうするのか。  例えばあるベテラン議員がこんなことを言っていたんですが、人間だって土曜日とか日曜日には休むんだと。ケヤキも月曜日から金曜日まで一生懸命排気ガスを吸ってみんなに喜んでもらおうと思って頑張って生きているんだと。だったらば、週1回ぐらい休みをケヤキにもやったらいいんではないかと。だから、ケヤキを休ませるための交通規制ということで、全国どこでもやっていないだろうから仙台でやったらいいんではないかというようなことを言っていた先輩議員がいらしたんですが、私も全く同感なんです。  ですから、この間の検討のときは交通規制を1車線にしての規制ができないかということで検討したと思うんですが、例えばあそこを土曜日とか日曜日とか、あるいは土日とか、そういった時期に例えば9時から夜の9時までとか、そういった時間帯についていわゆる歩行者に開放するとか、そういう手法もあるのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。 61: ◯建設局長  私どもも定禅寺のケヤキについてはできるだけ長く保存していきたいということで、昨日もお話し申し上げたと思いますけれども、5年に1回専門家の御意見を聞く形で調査している状況でございまして、その中では現状として通常一般的には葉ぶりと同じように根張りがあるということで考えているわけですけれども、あそこの場合は直根のような形で根が張っているということで、生育状態も基本的には制限されると。それは通常一般的に私どもは鉢植え等をやっておりますけれども、成長すればするほど根が絡まって呼吸できなくなって、結果的に枯れてしまうというプロセスがあるものですから、そういうような似通った状況にあるものですから、できるだけ生かすためには泥巻きをしたり───乾燥に耐えるための泥まきですね、それから栄養剤の注入等をやりながら長生きさせたいということでは努力しているわけでございます。  しかし、現実には委員会でも完全にグリーンのトンネルという状態になってきて排ガスがこもるという状況もございますので、剪定の中では枝抜き等もしながら換気できる状況も一つの方法かなということで御提言をいただいたりもしておりますので、できるだけ枝抜き等も実施している状況でございます。  しかし、もう1点の規制の問題につきましては、従来片側3車線でございますけれども、歩道拡幅しながらゆとりある歩道を町並みの形成のための一助にしたいということで申し出した経過がございまして、実際その中でそれではどうなるのかということで1車線を通常でも駐車されて規制されているような状況でございますので、それを実践的にやったわけでございますけれども、結果的に先ほど課長が申し上げましたとおり、基本的にはほかの方の交通に影響があるという判断の中で警察からは御同意が得られなかったということになっているわけでございます。  しかし、やはりどれが一番木に影響あるのかについては、今後とも専門家の御意見等を聞きながら的確な処置をし、できるだけ長く生かしていきたいというふうに努力することを考えてございます。 62: ◯八島幸三委員  この地区計画の中にもパンフレットの最後の方にはジャズフェスティバルの写真も載っているんですが、確かに単に交通の問題もあるんだろうと思いますけれども、ただ、私が見ているとウイークデー、平日にあそこを規制すると今の状況の中だとちょっと大変なのかなという印象はあるんですが、土曜日とか日曜日であれば営業用の大型トラックとかが通りませんから、バスの問題は路線の問題が出てくるのかもしれませんけれども、いろいろ工夫すればそういう手法も考えられるのではないかというような気はするんです。  そして、開放した市民広場として、公園みたいなイメージになってくるんでしょうけれども、そうすれば土曜日か日曜日、そうするとここに挙がっている「街は今劇場に変わる、新しい都市文化の創造と交流」というような観点からも非常にあそこのイメージをつくろうとする計画がより進捗する、いい方向で進むことになるのではないか。  確かに、今現実問題として駐車場はある。あるいはガソリンスタンドはある。そういことで、そこの問題、ではどうするんですかという問題は必ず出てくる。ただ、例えばあそこのある部分についてだけ何かで工夫しながら駐車場の出入りについてはある程度その時間帯であっても保障しますよということは可能だと思うので、ぜひ先ほどベテラン議員が言った単なる交通規制というのでもなくて、いわゆる市民広場をつくるための交通規制というのでもなくて、ケヤキを少し休ませてやるんだと。たまには休暇もやるんだというような視点でやるというのは場合によっては市民の理解を得やすい手法かもしれませんし、ぜひその辺のことも含めて積極的に取り組んでいただきたいという要望を申し上げて、質問を終わりたいと思います。 63: ◯小山勇朗委員  私の方からは青葉の森緑地整備事業についてお伺いをしていきたいと思います。  この事業は当初計画総事業費163億8800万円で、それが今回の見直しで161億3900万円というふうに2億5000万円ほど減少しているわけでありますけれども、経過について若干まず聞いておきたいと思います。  一つは、わんぱく広場なりみみづくし広場を建設されているわけでありますけれども、その年月日をまず教えていただきたいと思います。 64: ◯公園課長  わんぱく広場の工期でございますが、平成5年1月14日に着手し、平成5年7月31日に竣工しております。みみづくし広場につきまては、平成5年2月26日着手し、平成5年3月30日に竣工となっております。 65: ◯小山勇朗委員  いろいろ今回の見直しの関係からいえば、オオタカの生息調査なども含めてなされたというふうに聞いていますが、オオタカの生息調査を始めたのはいつからなのか。そのきっかけとなったのは何なのか、まずお答えいただきたいと思います。 66: ◯公園課長  オオタカの調査につきましては、平成7年の8月にみみづくし広場でオオタカの古い巣が見つかりました。県に御相談申し上げたところ、引き続きモニタリングを実施した方がよいという御指導もあり、職員でありましたが平成7年9月からモニタリングを開始いたしました。 67: ◯小山勇朗委員  県の方で話しているのは、平成4年ころから仙台市で調査を始めていたというふうな話も聞いているわけでありますけれども、わんぱく広場なりみみづくし広場、これを建設する段階でもう既にそういう調査をやっていたわけではないんですか。 68: ◯公園課長  独自の環境影響調査はやっておりました。 69: ◯小山勇朗委員  その環境調査、要するに林野庁のマニュアルに沿ってやらざるを得ないと思うわけでありますけれども、わんぱく広場なりみみづくし広場、特にわんぱく広場のことをいえば何百本という木を切って、そこに建物を建てたわけですから、そういった意味では本来的には林野庁のマニュアルからいえばきちんと調査を終えて、大丈夫だというふうな状況であれば工事を始めていいはずなんですが、林野庁の距離区分でいえばA、、Cのどれでやったんですか。 70: ◯公園課長  距離区分はA、200メートル未満に該当しております。 71: ◯小山勇朗委員  A、、CのうちなぜAになったのか、その理由。 72: ◯公園課長  巣が見つかったところから直線ではかりまして70メートルぐらいでしたのでAと判定いたしました。 73: ◯小山勇朗委員  いや、私が聞いているのは、平成4年から環境調査をやったわけでしょう。その段階で林野庁で示しているA、、Cの区分からいえば、どの区分でそれをやったんですか。 74: ◯公園課長  環境調査のときは見つかりませんでした。 75: ◯小山勇朗委員  環境調査では見つからないといっても、一応林野庁の指導部基盤整備課長の文書等でそれらは希少鳥類の関係で調査する場合は、A、、Cの区分に沿って調査をし、そしてA区分でやったとするならば「希少な鳥類が工事箇所周辺の上空を比較的頻繁に旋回飛行しており、施設の設置及び工事の実施が当該鳥類の生息に極めて悪影響を及ぼすとき」ということではっきり明言されていたわけです。A区分で、例えばそれは7年からやったという話ですけれども、本来ならば環境調査、影響調査などをする場合、そういった希少鳥類も生息するのかどうか、それらも含めて本来ならばやるべきものであって、それを平成7年度になって初めてA区分でやったと。そういうところに非常に大きな問題があるというふうに思うわけです。  そして、わんぱく広場のときはもう既にオオタカがそこに巣をつくっていて、そしてもしそれがわんぱく広場の工事によって1カ所はもう古い巣になっていたところが見つかったと言っているでしょう。そうすると新たに3カ所見つかったと、この営巣がね。そういう状況からすれば、平成5年の時点から生息をしていたということが明確になってくるんではないかと思うんです。  そういった調査をしながら、片一方では樹木をどんどん切ってわんぱく広場を設置する。全く大変な金をかけながらこの青葉の森の整備事業をやろうとしてきたわけですけれども、いろいろ議会の中で市民団体の陳情なり、あるいはそれらに基づいた形での見直しなどもいろいろやってきたわけですけれども、平成7年度からやったと言っていますけれども、営巣に近づくかどうかというのを調査したのは専門家も含めて何月から何月ころにかけて調査をしてきたのか、お答えいただきたいと思います。 76: ◯公園課長  4月から6月にかけて調査しておりました。職員だけでやっております。 77: ◯小山勇朗委員  先ほどA区分でやったのであれば、林野庁のマニュアルからいえば、営巣年に工事を再開する場合には、専門家の指導を受けて、それでやらなければならないんですよ、これは。その辺はどうなっているんですか。 78: ◯公園課長  仙台市の動物園の猛禽類の専門家と相談して調査してまいりました。 79: ◯小山勇朗委員  そうやって調べて、その営巣が青葉の森の図面の3カ所に見つかったということでなんですが、どういった場所に発見されたんですか。 80: ◯公園課長  広瀬川に面したがけの松林とか、あるいは一部モミの木で発見いたしました。 81: ◯小山勇朗委員  結果的に工事を断念するように見直し──大幅な見直しとなりますか、当初の計画を断念をしたと思いますけれども、その断念した年月日というのはいつなんですか。 82: ◯建設局長  最終的には本年の7月になってからでございます。 83: ◯小山勇朗委員  その断念するに至った要因というのは、あくまでもオオタカの営巣が発見されたところだと思いますけれども、それまでの議会の経緯というものをどのように判断しながらそういう大幅な判断をしたのか、お答えをいただきます。 84: ◯建設局長  これまでも議会においていろいろ御議論いただきながら進めてまいったわけでございますけれども、公園整備と希少動植物の保護という接点の中でどうしてもやむを得ないというような判断のもとに見直しを行ったものでございます。  今後とも議会の御意見を十分お聞きしながら事務の執行に当たってまいりたいと考えておりますので、こうした御事情を御賢察の上、何とぞ御理解賜りたいとお願い申し上げます。 85: ◯小山勇朗委員  確かに大幅に見直しをしたのが悪いと言っているんではないんですけれども、やはり議会の経緯というものもきちんと踏まえていただきたいし、そういった意味では最終判断は市長がなされたわけですから、私から言わせれば確かに青葉の森の関係もそうでありますけれども、それ以前に大幅に見直す、あるいは断念をするというふうな部分からすればクロップス事業などは本来ならば思い切った英断をもってやるべき課題のものであるし、この青葉の森でそういうふうな判断をしたのであれば、その辺の整合性なりあるいは市長の判断した考え方というものを明確にしていただきたいと思います。 86: ◯市長  青葉の森に関しましては、私も市長に就任して以来、当初の計画についてかなり自然に対して乱暴な計画であると判断をいたしまして、縮小を何度かいたしました。そういうことで、当初計画からかなりの変更をいたして最終的な計画にいたしたわけでございます。  その後、ただいま建設局長からお話があったような特殊な事情がございましてこのような判断をいたしたという経過でございますので、御理解をいただきたいと思います。
     クロップスとの兼ね合いと申しますと、クロップスとこの青葉の森というのは本質的に事業の性格が違いますし、またクロップスにつきましては後に引けない事情がございました。そういうことで、クロップス自体も条件を十分に吟味をいたしましてスリム化するなり、あるいはまた数々の工夫を加えながら今日の実現可能性を模索したということでございます。 87: ◯小山勇朗委員  市長が、まさに乱暴な青葉の森事業ということを明確に今述べられたわけですけれども、7年度でこの青葉の森事業で行ってきたのはどういう事業ですか。 88: ◯公園課長  7年度事業についてでございますが、幹線道路の整備、それから歩道の新設、照明灯の設置、三居沢地区の自然がけの崩落防止のための落石防護さく、それから三居沢地区の自然散策路の整備などを行いました。 89: ◯小山勇朗委員  そして、7年度から8年度に3億9156万円繰越明許費になっていますが、これはどういった工事に使用されるんですか。 90: ◯公園課長  繰越明許費についてでございますが、過去に造成されて赤土がむき出しになった地区約6,500平米について、植生の復元を図り、あわせて展望台、あずまや等の建設を現在施行中でございます。  また、三居沢入り口にトイレ、駐車場を設置し、その他自然散策路と総合案内看板等の整備を予定してございます。 91: ◯小山勇朗委員  繰越明許費の3900余万円の中で使われるトイレなり駐車場というのは、緑地から外れた場所につくるんですか。 92: ◯公園課長  緑地からというよりも、緑地と接点の入り口部分でございます。 93: ◯小山勇朗委員  これからあと管理棟なども建設されていくと思いますけれども、当初の計画から場所も変更して樹木も切らずに建設をしていくというふうになると思いますけれども、どの場所にどのようなものを建てようとしているのか、お答えいただきたいと思います。 94: ◯公園課長  まず、管理センターの位置の変更場所でございますが、宮城教育大学の前の市道のところから約300メートルぐらい中に入ったところに予定しております。  その場所でございますが、これは従前亜炭鉱、亜炭を堀った跡となっておりまして、植生等もアカシヤとかあるいはニワトコとか、あと下草としましてはササとかそういう場所でございます。その位置に移す予定でございます。 95: ◯小山勇朗委員  その工事に入った場合は、何カ月ぐらいかかって経費は大体どの程度に考えているんですか。 96: ◯公園課長  経費は約1億5000万円ほどを考えております。それから、工期は約6カ月と考えております。 97: ◯小山勇朗委員  先ほど来お話ししてきているように、林野庁のマニュアル、A調査でやって、そして営巣が3カ所に発見をされ、その営巣から二、三百メートルのところに管理棟をさらに6カ月間、そして1億5000万円も金をかけてやろうということ自体全くこれは相反する。  市長が先ほど言われたようにまさに乱暴な青葉の森緑地事業だというふうに言わざるを得ないと思います。そういった意味では、この管理棟も建設を断念して、そしてどうしても管理棟が必要であるとするならば、簡易プレハブでも十分足り得る。要するにクレーンでつって、10坪や15坪の管理棟でも十分なわけですから、そういった意味ではむだな金をかけないで、ぜひ簡易プレハブ等での管理棟に設置すべきだと思うんですけれども、お答えをいただきたいと思います。 98: ◯建設局長  青葉の森の整備事業につきましては、委員も御承知のとおり民間開発の危機から山林を守って、市民の共有の財産として後世に残すべく始めた事業でございまして、当然この内容は保存ということではなく、従来もいろいろ議論されておりましたけれども、私どもとしましては気軽に森に親しめるということを基本にやはりやっていくことを考えてございまして、当然ここの中には森の案内の問題、それからやはり気軽に研修的なものに使えるもの、それからトイレ等を網羅しながら管理棟ということを考えてございまして、委員おっしゃるような内容には現在考えてございません。  したがいまして、できるだけ早く完成しながら、市民に開放していきたいというふうな考え方で今後も進めてまいりたいと思っております。 99: ◯小山勇朗委員  先ほども申し上げましたように、例えば管理棟を変更した土地にはこれから1億円もかけて植林をするわけでしょう。さらにそういった金をかけて植栽をすると。そして、またオオタカの営巣を発見し、そして大幅な見直しを図ったわけですから、そこでまた6カ月間突貫工事をやる。そのことによってオオタカの営巣に対するあるいはオオタカに対する影響というものはまさに大きいものだろうと思うわけです。  そういうもろもろのことを考えれば、本来的には緑地保全、緑の保全を考えていくのであれば、わんぱく広場なんていうのは要らない、はっきり言って。そうなればあそこを取り壊して植林をする。そしてまた、今言ったように管理棟についてもあくまでも管理棟をつくるということは、全く絶対的に1億数千万円もかけなければならない管理棟でなければならないという理由も何らないわけです。そういった意味では、あそこに管理人がいて一定程度の案内ができればいいわけですから、1億数千万円もかける必要がないんです。やはりそういうところをきちんと見直して、業者にもうけさせるような形だけではなくて、やはりきちんと緑地保全なり緑の保存というものを考えれば、市長は乱暴な青葉の森事業だというふうに言っているわけですから、あえてまたそこに建設する必要はないんではないかと思うんですが。 100: ◯建設局長  基本的には私が先ほど申し上げたとおり、これは子供からお年寄りまで気軽に森林浴等を楽しめるということを基本に整備してきて、当初からその方針は変わっていないわけでございます。したがいまして、現在でも既に4月から8月末でございますけれども、わんぱく広場については1万1500人ほど既に来て楽しんでいる現状でございますし、開設以来4万2000人くらいの利用者も既にあるわけでございます。  こういう中で今後とも私どもはこういう利用の仕方をなお一層市民に深く浸透させて、よりよい森にしていきたいと考えてございますので、御理解賜りたいと存じます。 101: ◯小山勇朗委員  市長にお伺いしますけれども、先ほどの答弁からしても、何としてもやはりここに1億数千万円もかけて管理棟を設置をしなければならない理由がどこにあるのか。  また、緑地を保全するという立場からすればどうなのか、それについて市長からの答弁をお願いします。 102: ◯市長  先ほど私の答弁申し上げました一部に、当初計画で乱暴なというか、自然に対して乱暴な点もあったという、この乱暴なというのが決して公園計画全体を否定していることではございませんで、自然に対する配慮をもっと厳しくやるべき点もあったと、こういう意味でございますので、その言葉だけがひとり歩きすることがないように、私も注意をしたいというふうに思います。  それから、ただいまの件でございますが、経過から申しまして、本来ここの土地は民間が所有していて開発をしようと。つまり、緑が全くなくなってしまう。その保全をしなければならないということで市がこれを買い受けた場所でございまして、その買い受けるに当たってのさまざまな事情があって公園化計画をつくらなければならなかった。その公園化計画も、議会の御論議もちょうだいしながら、自然をできるだけ阻害しないようにということで、可能な限り縮小をして最終案になったということでございます。  しかも、また、その後においてオオタカが発見され、その営巣を妨げまいということで今日の案になったということでございまして、管理棟だけが1億数千万ということではなくて、やはりこの森を市民に利用させるために整備をする。そして、保全のために必要な条件として最終的に私どもが計画をいたしております管理棟を入り口付近に移して、そして青葉山の今の公園が市民全体に利用できるような形にしていく絶対条件ということで御理解をいただきたいと思います。 103: ◯小山勇朗委員  大幅な見直しをした、あるいは奥の方に買った土地に管理棟を建てるのを断念して入り口の方に持っていこうという、それとオオタカの巣の発見によって断念をしたというのと、何となくその辺が理解できないわけです。オオタカの巣が発見された近くにこれから管理棟建てるんですよ、6カ月間。3カ所、大体二、三百メートル離れているようでありますけれども、3カ所発見されたその3カ所目の地点から二、三百メートル離れたところに管理棟を設置するわけです。そこで大きな工事が行われるんですよ。そのことと、今回市長が断念した経緯というものとがどこで整合性図ればいいんですか。 104: ◯建設局長  委員、ちょっと誤解されていらっしゃると思いますけれども、もとの管理棟の位置から70メートルぐらいの位置にオオタカの巣を発見し、今回の手前に持ってきたという経過でございますので、今回でもって入り口から300メートルの位置付近については営巣可能な樹木がございませんし、将来とも安全だという立場の中で管理棟をつくるわけでございまして、全体のよりよい利用ということの観点でこの管理棟をつくるものでございますので、御理解賜りたいと存じます。 105: ◯小山勇朗委員  いや、局長が言っているのと、課長が来て3カ所発見されたと。3カ所の地点はどこどこだということで、この図面にも印をしていただいて、そこから今回管理棟を設置する場所とまさに近いわけです。約300メートルぐらいしかないでしょう、これは。それはどうなっているの。 106: ◯建設局長  奥から1.3キロの場所に当初管理棟をつくる予定にしてございまして、そこから70メートル範囲に新しい巣が発見され、そのためにその場所は断念して、手前から入って300メートルの位置に変更したという経過でございますので、よろしく御理解のほどお願いいたしたいと思います。 107: ◯小山勇朗委員  それは、だから違うんでないかと。この図面でいえば、Fのちょっと上に営巣を発見しているという話なんですよ。 108: ◯建設局長  そういう形ではございません。1.3キロの奥に当初管理棟をつくる予定にしてございまして、その場所から70メートルくらいの範囲に巣を発見したという経過でございますので……。 109: ◯委員長  申し上げますけれども、当初の説明と食い違っていると、その説明された方はどなたなんですか。 110: ◯公園課長  今局長が御答弁申し上げたとおりでございます。 111: ◯委員長  そうすると資料が間違ったということになりますか。間違ったなら間違ったと訂正してください。 112: ◯建設局長  先ほど申し上げたとおりでございますので、もし説明が悪かったならば大変申しわけなく思っております。 113: ◯委員長  事前に説明した資料は、今小山委員が言ったような資料をお渡ししたわけですか。 114: ◯公園課長  同じものでございますが、600メートルほど離れております。新しい管理棟の予定地から3カ所見つかりました巣は600メートル以上離れてございます。近いところで600メートル以上離れてございます。        〔阿達孝治委員「議事進行」と呼び、発言を求む〕 115: ◯阿達孝治委員  今のように、実際に会派に来て説明されて、それに基づいて質問しますと、この場において違うなどというのでは困りますので、ちょっと休憩をしてここで質問者に納得のできるような説明をして、それから再開をしていただきたいと思います。休憩をお願いします。 116: ◯委員長  暫時休憩します。               休憩 午後2時13分               再開 午後2時27分 117: ◯委員長  再開いたします。 118: ◯建設局長  委員に事前に説明を申し上げましたオオタカの巣の御説明に際し、不十分な点がありましたことをおわび申し上げます。  なお、現在の管理棟予定地と新たな巣との距離につきましては、約700メートルとなってございますので、御理解賜りたいと存じます。 119: ◯小山勇朗委員  700メートル離れて影響ないということでありますから、その言葉を信じながら、これからも多くの事業をなされると思いますけれども、ぜひ自然環境に十分配慮した工事を行っていただくことを要請して終わります。 120: ◯阿達孝治委員  愛子副都心の関係と河川の行政について二、三点お伺いします。  まず、愛子副都心の中心である道路の計画が、計画したときより非常におくれていると思いますが、愛子駅前錦ケ丘線、県道秋保温泉愛子線、市道愛子赤坂線、これらの計画の時点と現在の進行状況をお伺いします。 121: ◯道路建設課長  愛子駅前錦ケ丘線ほか2線の当初計画との違い、それから完成年度について説明申し上げます。  まず最初に、愛子駅前錦ケ丘線についてでありますが、これは住宅宅地関連公共施設整備促進事業としてJR愛子駅から錦ケ丘ニュータウンまでについて、当初昭和61年から平成7年度完成を目指しまして事業の促進を図ってまいったところでありますが、道路線の一部において用地交渉が難航し、完成年度を平成10年まで延期したところでございます。  今後は用地交渉などについて精力的に交渉を行い、早期完成を目指してまいりたいと考えております。  なお、平成8年度末の進捗率でありますが、91%となる見込みであります。  次に、県道秋保温泉愛子線の錦ケ丘西端から秋保総合支所区境までについて、緊急地方道整備事業として当初昭和62年から平成7年度完成を目指し促進を図ってまいったところでありますが、当工区においても用地買収が難航し、また緑地環境保全区域等の規制がありまして、一部設計変更を余儀なくされたことから、平成10年まで延期をしたところでございます。  今後工事について鋭意努力してまいるつもりでありますので、よろしくお願いします。  なお、平成8年度末の進捗率は61%となる見込みでございます。  それから、市道愛子赤坂線についてでありますが、国道457号から開成橋を経由し、県道定義仙台線までについて平成4年から15年度完成を目指して開成橋を含む芋沢側から事業に着手してまいったところでありますが、当路線についても用地買収が難航しているところであります。今年度は開成橋工区について橋梁の下部工に着手し、また大竹原についても重点的に事業の推進を図ってまいりたいと考えているところでございます。  なお、平成8年度末の進捗率は36%となる見込みでありますので、よろしくお願いします。 122: ◯阿達孝治委員  私は、この愛子副都心はよその副都心と違って、幹線道路については市が事前にやっているということで、今までのやり方と少し違う方法で区画整理や何かをすべきではないかと思うんです。  ですから、国道と交差点の間の田んぼの市街化調整区域のようなところから始めないと形が見えてこない。全般的に市道愛子赤坂線の方を調査しておいても、あそこについては前に反対があったところですから、やれるところからきちんとやらないと何年たってもでき上がらないようになりますので、それらの考えを変える必要があるのではないかと思いますが、お考えをお聞きしたいと思います。 123: ◯都市開発部長  愛子地区の整備についての考え方でございますけれども、将来的に宮城地区の核となるところであるという観点から、これまで既成市街地を含めた範囲で区画整理の関連調査をやってまいりました。  今委員御指摘のような問題も多々あるわけでございまして、今お話のあったような進め方も一つの有効な方法であると考えておりまして、御趣旨を踏まえながら検討してまいりたいと考えております。 124: ◯阿達孝治委員  一つは、愛子副都心の中心になるであろう一つの施設として文化センターがあるわけでありますけれども、文化センターの現在の駐車場は多分10台ぐらいしかないんです。全然ないところに皆さんが利用度数が悪い、利用度数が悪いと、私も悪いとは思いますが、でも昼間使った場合車を置くところが全然ないんですから、だからこれはどういうふうにするつもりなのか、これはどなたが返事をすればいいのか、施設は文化センターの駐車場でありますのでお答えいただきたい。 125: ◯市民局長  現在の広瀬文化センターでございますけれども、駐車場収容台数は現在77台でございます。それで、隣接には総合支所等の駐車場がございまして、夜間なんかの行事がある場合につきましてはそちらの方を利用させていただくということで、現段階では十分ではなかろうかと認識しております。 126: ◯阿達孝治委員  その辺の認識の違いがあるんですね。これは文化センターには市民センターも入っていますし図書館も入っています。隣には福祉センターなどもありますから、そちらの方でそういうところ使っているわけです。実際隣の総合支所の駐車場がありますから、これは夜間利用するときそちらの方にみんな置いて利用しますから、今余り意見が出ませんけれども、実際に昼間に604のお客さんがいっぱい来たようなとき、これは困るんですよ、全く。  ですから、これについては、愛子副都心の整備と絡めて早く確保しておかないと確保できなくなりますから、これらについては先を見越して確保する必要があるのでないのかという私の意見なんですが、いかがですか。 127: ◯都市整備局長  先ほど開発部長が申し上げましたけれども、都市整備局で現在周辺一体の土地区画整理事業の調査検討をしております。そういう中で、この問題も所管である市民局とも協議しながら検討してまいりたいと思います。 128: ◯阿達孝治委員  時間がありませんから進みますが、河川行政についてお伺いします。  今、終戦後大変大きな災害が4回あるということで、近ごろの8.5と9月22日の河川の災害があったわけでありますけれども、堀切川と空堀川の二つの河川があるわけです。これは前から何回もお話ししていますから皆さんはわかっていると思いますけれども、仙山線を抜くところができないために、今まで一生懸命つくってきたところが有効に生かされていないと思いますが、これらについて今後もこういう方法をとるのか、それらについてまずお伺いしたいと思います。 129: ◯河川課長  JR部分で相当時間がかかり過ぎているのではないかという御質問についてお答えいたします。  堀切川と空堀川につきましては、JR仙山線の横断部分がボトルネックとなっておりまして、改修整備がぜひとも必要でございますが、本来の河川整備の原則からいたしまして、従来より下流側から順次整備を進めているところでございます。  また、JRとの問題といたしましては、改修を行うべき路線につきまして一定の運行量による基準というものがございまして、仙山線につきましてはダイヤ改正により基準を上回ることになった結果、これまで平成6年度から正式な協議が可能になったわけでございます。それで準用河川の堀切川の横断部分につきましては、平成6年度から具体的な協議を行いまして、昨年協定を締結し、今年度工事協定に基づきJR東日本に委託いたしまして工事に着手することとしております。  また、普通河川空堀川の横断部分につきましては、やはり平成6年度から協議に入り、昨年協定を締結しておりまして、今年度詳細設計を行いまして、来年度工事に着手したいと考えております。 130: ◯阿達孝治委員  私から具体的に数字を挙げますと、一番わかりやすい空堀川でありますけれども、平成4年度に76メートルやって、5年度には54メートルやって、6年度に32メートルやって、たった10メートルのところで3年ぐらいかかる。それでは今までの投資効果は全然ありませんから、もう少し早くから協議をやって続けてそこをやれるようにしないと、下流の全部がそのために50ミリ以上の大雨が降った場合に水害になるということになりますので、これらについてはもう少し検討の余地があるのではないかというふうに思いますので、今までのとおりやるつもりなのか、私の意見も入れて考え直すものなのか、その辺はどうですか。 131: ◯河川課長  御質問の趣旨を十分踏まえまして、今後JRとの協議に関しましては、なるべく緊急かつまた早目の協議をしてまいりたいと考えております。 132: ◯阿達孝治委員  本来ならこういうものは局長が答弁するのが私は本当だと思いますが、それからもう一つお聞きしますが、河川行政で大雨が降ったとき本局の河川課の職員が行って一生懸命やってくれるわけですけれども、区役所とか総合支所では河川に関することは全然ないわけです。ですから、何か災害が起きたときには河川の人たちがみんな一生懸命夜中までやっていますけれども、私はこれはやはり総合支所や区役所にも1項目河川に関することというのがあって、そちらの方からも一緒に行くようにするべきではないかと思うんです。今の努力に対しては多としますが、今からのあり方としては考える必要があるのではないかと思いますが、本来なら市長に答弁いただきたいところでありますけれども、助役どうですか。 133: ◯武田助役  十分検討してまいりたいと思います。 134: ◯委員長  以上で、平成7年度仙台市一般会計歳入歳出決算中歳出第8款土木費、第12款災害復旧費、平成7年度仙台市都市改造事業特別会計歳入歳出決算、平成7年度仙台市公共用地先行取得事業特別会計歳入歳出決算、平成7年度仙台市駐車場事業特別会計歳入歳出決算に対する質疑は、総括質疑を除き終了いたしました。  答弁者入れかえのため、少々お待ち願います。                〔答弁者入れかえ〕 135: ◯委員長  次に、平成7年度仙台市一般会計歳入歳出決算中歳出第9款消防費についてであります。  社会民主党仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。            〔大槻正俊委員、質疑席に着席〕 136: ◯委員長  発言願います。 137: ◯大槻正俊委員  まず、委員長にお願いをいたしておきますが、関連して一部ほかの局にまたがることがありますが、よろしくお願いいたします。  まず、7年度末の区ごとの人口と指定避難所の収容想定人員をお示しいただきたいと思います。 138: ◯防災課長  平成7年度の9月の人口と指定避難所の収容可能人員でございますが、青葉区が26万7292人の人口に対しまして、収容可能人員は36万300人。宮城野区が17万4841人の人口に対しまして、収容可能人員が23万7600人。若林区が12万8400人の人口に対しまして、収容可能人員が12万3700人。太白区が21万2058人の人口に対しまして、収容可能人員が18万3100人。泉区が18万4710人の人口に対しまして、収容可能人員が25万8600人でございます。 139: ◯大槻正俊委員  まず平成6年度を振り返っていただきたいと思うんですが、御存じのとおり阪神大震災がありました。これはどなたも御記憶のことと思います。そういうことからすれば、平成7年度末で仙台市の場合若林区、特に太白区に限っていえば避難する場所も十分にないという状況にあったというふうに思われますが、これは間違いないことですね。確認をしておきます。 140: ◯防災課長  7年度末の状況は委員の御指摘のとおりでございます。 141: ◯大槻正俊委員  では、その上に立ってどのようなお取り組みをされたのかについてお聞きしたいと思いますが、7年度に追加と解除した避難所がありますか。その場所名と収容人員、理由をお示しください。 142: ◯防災課長  平成7年度に追加した避難所の場所名と収容可能人員でございますが、まず仙台市立第一中学校、4,700人、同じく第二中学校、3,300人、栗生小学校でございますが、6,300人、宮城広瀬総合運動場、1万5100人、仙台市立北中山小学校、6,000人、以上でございます。 143: ◯大槻正俊委員  いずれにしても、まだまだ全体的にも少ない。特に太白区、若林区はかなり人口を下回った収容人員ということですが、今年度に入って追加する努力はされてきたでしょうか。 144: ◯防災課長  今年度に入りましては、太白区につきましては3カ所追加しておりまして、富沢中学校、収容可能人員が4,900人でございます。人来田小学校は4,100人、東北工業大学青葉山総合グラウンド1万8500人、以上が追加指定したものでございます。 145: ◯大槻正俊委員  そうやって取り組みされてきたという努力は認めておきたいと思います。ただ、その上に立ってもほかの区でいえば5万人から多いところでは10万人も上回っているという状況もございます。まだまだ不足だと思いますので、私は余裕を持った収容人員とするためにも引き続き取り組み、対策を強められるべきだと考えますが、いかがでしょうか。 146: ◯防災課長  委員御指摘のとおりでございまして、今後の指定に当たりましては、ただいま作業を進めております新地域防災計画の中で適正な配置を図りながら避難所の整備に努めてまいりたいと考えております。 147: ◯大槻正俊委員  私はこの中でも指定避難所、広域避難所、こういうのだけではなくて、実際の災害の場合は近くの近隣公園、街区公園もとりあえずの避難所として非常に大事だなと思います。  例えば、もっと具体的にいえば、障害者の方もいらっしゃるわけでありますし、高齢者の方もいらっしゃいます。したがって、近くのところにとりあえず避難するというふうなことは本当に大事なことで、そういった意味でも建設局としてもかなり取り組んでおられるというのは事前にお聞きしましたので、そのことは余り聞かないでおこうと思いましたけれども、公園の空白地域の解消に向けて頑張っておられるわけですが、さらなる決意も建設局長からお聞きしておきたいと思います。 148: ◯建設局長  おっしゃるように大分空白地帯がございますので、用地確保のめどがつき次第逐次進めてまいりたいという考えでございます。 149: ◯大槻正俊委員  ありがとうございます。次に移りたいと思います。  コミュニティ防災センターの中で、防災資機材備蓄倉庫についてお伺いをいたします。
     配備品は地域状況に応じた配備内容になっているんでしょうか。 150: ◯防災課長  コミュニティ防災センターの資機材の備蓄品でございますが、これは災害時等におきまして地域の住民の方々が専門的な知識や技術的な習練がなくとも活用できる一般的なものを当面一定の基準を設けて備蓄しております。  なお、今後につきましては、備蓄品目の検討の中で必要な資機材の充実を図ってまいりたいと考えております。 151: ◯大槻正俊委員  大事な備蓄倉庫でございますので、私はここで御提案をしておきたいんですが、私は災害時は当然パニックの状態になると予想されます。当然倉庫の設置場所がわかりやすいということが大切だなと考えます。つまり、申し上げたいことは、そういった点から市民センター、コミュニティ・センターには必ず備蓄倉庫があるんだよというふうにすぐに頭に浮かぶ、そういった体制というのも大事ではないかなと思います。取り組まれているのはわかりますし、あとまた確かに私も難しい場所もあるというのも承知しておりますが、可能な限りすべての市民センター、コミュニティ・センターに併設設置をするようにされるべきだと思いますが、お取り組みについていかがお考えかお示しをください。 152: ◯防災課長  コミュニティ防災センターは集会施設に併設するということで、委員の御指摘のとおり現在ではわかりやすい形ということで、すべての新築される市民センターやコミュニティ・センターに併設される形で建設を行っております。今後ともこのような方針で進めてまいりたいと考えております。 153: ◯大槻正俊委員  それで、次に非常用の食料等の備蓄場所、これについてお伺いをしたいと思います。  これもまた非常にわかりやすいということが大切だと思うんです。それで、総務局にお聞きしておきますが、地域のバランス上も私はぜひ支所も含めていただきたいというふうに強く要望したいんですが、いかがでしょうか。 154: ◯総務局長  御指摘の点を踏まえまして、地域的なバランスと保管スペースの問題も考慮しながら今後各区役所と相談してまいりたいと思います。 155: ◯大槻正俊委員  では、さらに地域の防災についてお伺いをしていきます。  昨年度中に自主防災組織、婦人防火クラブがどのぐらい増加したのか、区ごとにお示しください。 156: ◯参事兼予防課長  昨年度の自主防災組織の各区の増加の状況でございますが、青葉区6、宮城野区11、若林区ゼロ、太白区15、泉区20となっております。  また、婦人防火クラブの各区ごとの増加の状況につきましては、青葉区2、宮城野区2、若林区2、太白区3、泉区4となっております。 157: ◯大槻正俊委員  次に、区ごとの世帯数に占める自主防災組織内の世帯数の割合、これをお示しください。 158: ◯参事兼予防課長  自主防災組織内の世帯数の割合でございますが、青葉区75.6%、宮城野区81.3%、若林区93.4%、太白区81.9%、泉区45.9%となっております。 159: ◯大槻正俊委員  なぜお聞きしたかというと、自主防災組織または婦人防火クラブでありますが、区によって結成率が低いところがございます。一つの区だけでなくて、地域によってもかなり低いところもあります。向上のためにどのような対策、取り組みを行っているか、お示しをしていただきたいと思います。 160: ◯参事兼予防課長  自主防災組織につきましては、結成促進のために強化期間を設けるほか、町内会ごとに担当者を定めまして町内会長さん等の関係者を訪問いたしまして組織の重要性について理解を求めております。  また、結成の困難な地域につきましても、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえまして、自主防災指導マニュアル等を活用するなどして粘り強く結成を呼びかけてまいります。  また、婦人防火クラブにつきましては、その地域によりさまざまな特殊性もあり、結成率の低い地域もございますが、今後とも婦人防火クラブマニュアル等を活用いたしまして、町内会長さん等に働きかけるとともに、地域で行う防災訓練等へ婦人の積極的な参加を呼びかけ、結成についての理解をいただくよう努めております。 161: ◯大槻正俊委員  その中でも特に結成が困難なところの対策ということでされているようですが、マンションとかさらに難しいところもあると思うんですが、その辺についてはいかがでしょうか。 162: ◯参事兼予防課長  マンション等の規模にもよりますけれども、一定の規模以上になりますと消防法に基づく防火管理者というものを置かなければならないと。したがいまして、防火管理者の置くところには消防規約というものを定めて、その中に自営消防組織をつくらなければならないというふうに定めております。したがいまして、そちらの方は法的な方で義務づけております。 163: ◯大槻正俊委員  この間、火災現場にたまたま所管の委員会ということもありまして駆けつけてみました。そうした中で気がついたことがあったわけでありますが、ちょっとお聞きしておきたいんですが、建物火災のうち延焼火災の割合はどのくらいになっているんでしょうか。ほかの政令都市の状況もあわせてお示しをいただきたいと思います。 164: ◯警防課長  平成7年の火災件数でございますけれども、437件。そのうちの建物火災は244件でございます。この建物火災での延焼件数は36件ということになりますが、その占める割合は14.8%になります。  また、政令市の状況でございますけれども、数字の低い都市は11%台から高い都市は26%台となっております。仙台市におきましては中間ぐらいになるということでございます。 165: ◯大槻正俊委員  火災現場への到着所要時間をほかの政令都市の状況とあわせてお示しをいただきたいと思います。 166: ◯警防課長  平成7年の火災現場への消防車の到着所要時間でありますが、仙台市は4分7秒でございます。政令市は4分から5分20秒以内にあります。したがいまして、仙台市は上位の方になろうかと思います。 167: ◯大槻正俊委員  建物火災の延焼火災の割合、これもかなり低い。つまり頑張っている方だと私は思いました。  あと、火災現場への到着の所要時間についてもかなり早いということで、これは日ごろ相当訓練をされている成果などと思うんですが、以上のような状況についてどのように分析しておられるか、お聞かせをいただきたいと思います。 168: ◯警防課長  延焼の割合、それから到着所要時間から分析してということでございますけれども、いわゆる延焼火災になるかどうかというのは消防車の到着時間だけではなくて、火災の発見、通報のおくれ、あるいは気象、建物の密集状況などさまざまな要因があります。一様に比較することは非常に困難であるということでございますので、その辺を御理解いただきたいと思います。  今後とも地理、水利の実態把握、図上訓練など各種訓練を計画的に実施いたしまして、到着所要時間の短縮及び延焼火災の減少に向けまして推進してまいりたいと考えております。 169: ◯大槻正俊委員  では、最後にまとめて申し上げますが、私はこの間少なくともいろいろ見てきた範囲では相当頑張っている状況だなとは思います。ただ、そういう中でありますが、これは頑張っているというのは消防署員とか消防団員とかそういう方々が一生懸命頑張っている。あと、また市民の協力もあるということで、いわば精神的頑張りといいますか、人的頑張りといいますか、それに負うところがかなり大きいのではないかなと思います。  そういうことで、現在の仙台市の消防力を見ますと79%の装備率であって、まだまだ十分ではないと私は思います。人員的にも定員に達していないわけです。今、研修にも人をとられていますし、不足している状況だと思います。そういう中で頑張っているわけですから、その頑張っている中でも24時間安心、安全なまちづくりということで市長は言われております。私は、さらなる消防力の充実を望んで質問を終わりたいと思いますが、市長の御見解をお伺いしておきます。 170: ◯市長  24時間安心都市仙台の創造ということが市政の第一に掲げている課題でございますので、消防力につきましても御指摘の点を踏まえましてその整備を行って、総合的な消防力の充実強化を引き続き図っていきたいと考えます。 171: ◯委員長  以上で、平成7年度仙台市一般会計歳入歳出決算中歳出第9款消防費に対する質疑は、総括質疑を除き終了いたしました。  答弁者入れかえのため、少々お待ち願います。                〔答弁者入れかえ〕 172: ◯委員長  次に、平成7年度仙台市一般会計歳入歳出決算中歳出第10款教育費についてであります。  グローバルネット仙台から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。            〔鎌田さゆり委員、質疑席に着席〕 173: ◯委員長  発言を願います。 174: ◯鎌田さゆり委員  初めに、教育費中特殊教育就学奨励費7年度決算に関連してお伺いをいたしたいと思います。  いわゆるLD児についてでございますが、この学習障害あるいは特別な配慮を必要とする児童生徒への本市の取り組み状況についてお示しください。 175: ◯指導課長  平成4年より学習障害児等教育検討委員会を設置いたしまして、学習障害児の教育のあり方についていろいろ調査研究してまいりました。  平成7年にはその調査の研究結果がまとまりまして、提言的な報告が出されました。それをもとに、今年度は次のようなことを行っております。  第1番目に、学習障害児等の教育と指導事例集をつくりまして、仙台市内小中学校すべての教師に配布いたしております。  第2番目に、学習障害児等教育研究協力校──指定校でござますが、として小学校2校、中学校1校を指定いたしまして、適切な指導のあり方について研究に取り組んでおります。  第3に、文部省の事業でござますが、学習障害児等指導相談事業、この指定を受けまして大学の教授2名が各学校を巡回して、学級担任等の指導、相談に当たっております。さらに、学習障害児等の実態を正確に把握するため、今年度から3年計画で全市的な調査を進めており、今年度は調査対象は小学校3年、4年、中学校1年でありますが、3年計画で全部を調査し終えるという予算措置をしておりまして取り組んでおります。  また、一方教員の研修関係でございますが、仙台市教育センターでは新しい研修講座に学習障害児等理解研修会を設けまして、啓蒙を図っているところでございます。 176: ◯鎌田さゆり委員  今の御答弁の中で、私はぜひ多くの方に御認識をあえてしていただきたいなと申し上げますのは、今までこの分野については予算化がほとんどされずに、今度新たに仙台独自として国の動きを待っていられないという部分もあって取り組みをされている部分もあると思うんです。  私は、こういう子供さんを持っていらっしゃる親御さん、それから子供さんたちの悩み、日々の生活していく上でいろいろな考えを持っていらっしゃるんだけれども、なかなかこの部分には今まで光というか、皆様の注目もいかないし、当たらなかったということで、私は今の御答弁の中で仙台市独自で取り組んでいらっしゃることを率直に評価を申し上げたいし、ぜひ今後も国の動きを待たずしての先行的な取り組みをなお進めていただきたいなと申し上げた上でなんですけれども、中学校を終えたLD児の子供さんたち、中学校を終えても養護学校の高等部、高等学校に進みたいという希望を持っていらっしゃる方が最近非常に多くなってきていると思うんですけれども、その辺の本市のいわゆる受け皿的な部分ではどのようになっていますでしょうか。 177: ◯指導課長  LD児に限らず、仙台市の生徒が入学しております精神薄弱養護学校高等部には、仙台市立鶴谷養護学校、それに県立光明養護学校、県立利府養護学校、県立名取養護学校などに仙台市の子供たちが入学しております。近年高等部教育への期待がますます高まっておりまして、進学率が上昇する傾向にあります。このため、平成9年度にはこれらの県立養護学校に加えて、4校で臨時的な措置として学級増で対応していくという予定であると伺っております。 178: ◯鎌田さゆり委員  今の需要の伸びに従って学級増を検討しているということ、これはすばらしいと思うんですけれども、それでもなおやはり受け入れ枠が足りない、どこに行っていいかわからない、行くところがないという声を直接私どもがお聞きすると、やはり何とかしなければいけないのではないかなと思うんです。  うかがい知るところによりますと、設置義務のある県でこの養護学校の高等部、高等養護学校、あと2校を新たにつくるというお考えがあるやにお聞きしておりますが、そのうちの1校は報道等でも岩沼の方にということは知るところですけれども、もう一つ県で御検討になっている高等部、これは私はぜひ仙台市内につくるべきではないかな。  今の御答弁の中でもやはり仙台の外に大変多くございますよね。こういう子供さんたちというのは、やはり親御さんにとってみれば一人で通わせるのはなかなか心配ですし、親御さんが車で送り迎えというのが大半です。そうなったときに、今の現状は利府とか名取に毎日送って迎えてという生活をしていらっしゃるわけですから、ぜひ仙台市内に鶴谷だけという状況ですので、その辺教育局として県への強い働きかけを要望するところでございますが、いかがでしょうか。 179: ◯教育長  委員御案内のとおり、県では岩沼市に一つ高等養護学校を設置することで決定されておりますが、その後の増設につきましては各養護学校の入学者の状況や希望者数の推移などを見ながら検討いたすということを伺ってございます。  仙台市といたしましては、このような状況を踏まえ、市内に高等養護学校が設置されるよう県に強く働きかけをしてまいりたいと考えております。 180: ◯鎌田さゆり委員  ぜひお願いをいたします。  それでは、次に移ります。  まず、初めに大分抽象的なところからお伺いをさせていただきますけれども、教育とは一体だれのためのものであるとお考えでしょうか。 181: ◯指導課長  人格の完成を目指すという教育の目的から考えましても、教育はやはり教育を受ける側の子供のためにあるべきと考えております。 182: ◯鎌田さゆり委員  子供のために教育はなければいけないという御答弁でございましたけれども、その教育を受ける側の子供たち、受ける側の子供たちの質的な変化というものを私はたびたび質問の機会に申し上げてまいりましたけれども、この受ける側の質的な変化を本市教育局はどのようにとらえていらっしゃいますでしょうか。 183: ◯指導課長  我が国は情報化とか国際化とかあるいは核家族化、少子化、高齢化などの波が急激に押し寄せてきまして、子供たちを取り巻く社会環境が変わっております。したがいまして、生活環境が変わっているわけですから、価値観も多様化しております。  従来の子供は教師の一方的な指導のもとに、指示されたことを素直にきちんとやることをよしとした傾向がありました。今の子供たちは新しいものを積極的に受け入れたり、柔軟性があります。自己主張も十分でございます。一方的に教え込まれることを望んでいないようにも思われます。  このことからも、子供一人一人の自由な発想を生かして、潜在的に持っているものを積極的に生かしていくことの必要性を強く感じております。  しかしながら、一方自然体験や社会体験などの不足から耐性──我慢する気持ちというのでしょうか、あるいは自制心、協調性の不足とか自立のおくれなどの傾向も見られると認識しております。 184: ◯鎌田さゆり委員  子供たち、教育を受ける側の質的な変化の内容で、率直にこんな部分が変化していると、あるいは逆にもうちょっと家庭も一緒になっていわゆるしつけ的な部分で考えを改めなければいけないというところも御指摘がございましたけれども、それでは現在の教育の現場のシステムあるいは内容の中で、子供たちの質的変化の現状に合っていない、こういう部分は変えなくてはいけないのではないかというところの御認識、御自覚の部分がありましたらお示しください。 185: ◯指導課長  現在、各学校におきましてはみずから学ぶ意欲と社会の変化に主体的に対応できる能力を育成するために、基礎的、基本的な内容を子供一人一人の自己実現に役立つように身につけさせることを重視して指導に当たっているところであります。  そのために教育課程の基準に従いまして、指導内容とか指導方法、それから授業時数の運用の全体にわたる工夫改善を進めておりまして、教育の水準の維持向上に努めているところでございます。しかし、そうした子供一人一人のよさとか可能性に注目して、それを大切に育てていくための授業の改善と申しますか、それらの取り組みは必ずしも十分とは言えないという状況にございます。 186: ◯鎌田さゆり委員  最後の方で、必ずしも十分ではないということは、それをお認めになった上でこれから質的な変化に対応してさまざま努力をしていくというお気持ちのあらわれかなと私は受け取りましたけれども、今の御答弁の中にたびたび出てきました子供一人一人が自己実現あるいは個性豊かなとか一人一人の個性を大切にすると、そういう教育が大事である。これからはそういう時代だということはもうみんなしょっちゅう口にしますし、よくわかっているつもりではございますけれども、例えば7年度決算を踏まえて、本市においてそういうところに着眼した教育現場での実践がございましたら、お示しください。 187: ◯指導課長  基本的にはどの子供も個性的であり、人格を備えたかけがえのない存在であるととらえまして、子供一人一人を大切にするということを根底に据えた教育であると考えております。  そういうふうな教育であるためには、次の四つのことが大事であるなと思うんでありますが、第1番目に子供一人一人の思いや願いを生かすこと。それから、第2番目に子供たちの関心や意欲を土台にして、主体的な態度を育ててやるんだということです。3番目には、知識や理解だけの結果ではなくて、その過程を大事にするような学習の仕方を身につけさせてやりたいということが3番目であります。4番目は、子供一人一人のよさや可能性を積極的に伸ばしてやろうとする温かいまなざしで接することが必要だと感じております。  このような個性を生かす教育を通して、子供一人一人が自分の物の見方や考え方を持って、個性を発揮しつつ生きることができる力が育っていくものと考えております。 188: ◯鎌田さゆり委員  今のお答えは私がお聞きしたのと若干ずれがあるのかなと思ったんですけれども、そういうのがいわゆる本市の個性、一人一人をという部分で大事にしている四つの大きな柱だと受け取りました。  では、戻りますけれども、7年度決算を踏まえて、仙台独自の何かそういうところに着眼したもので、こういうものがあるぞとお示しいただければと思います。 189: ◯指導課長  7年度の施策なんでございますが、学校教育重点目標の第1番目に掲げておりますことが、豊かな心を持ちたくましく生きる人間の育成ということでございます。その目標を達成させる顕著な施策でございますが、たくさんありますが、二つほど例を挙げさせていただきます。  それは、まず第1番目に道徳教育とか情操教育の充実ということが挙げられます。もう一つ、福祉教育とか環境教育の推進、この二つがございます。それから、学校教育の重点目標の第2番目に、一人一人を生かす学習指導の充実というふうにございますが、具体的な例で申しますと、新しい学習指導要領では単なる知識とかの量だけをねらうのではなくて、考える力とか興味とか関心とか意欲とか態度とか、そういうことを育てるということをねらっております。そういうのを新しい学力に対する考え方と申しまして、新しい学力観に立った授業、それと評価の改善ということにも取り組んでおります。 190: ◯鎌田さゆり委員  新しい学力観あるいはその評価に対してこれまでとまた違った流れ、方向性で子供たちを見つめていきたいという御答弁だったと思いますが、またちょっと重なりますけれども、ぜひ私はそういうお考えのもとで、では仙台として、皆様も御存じだとは思いますけれども、仙台としてこういう個性を大切にする教育スタンスに立ってやっているという部分があったらぜひ御紹介ください。 191: ◯教育長  教育の質の変化に対応して、より現状に即した教育のシステムでございますけれども、その必要性につきましてはお説のとおりかと思います。  その具体的な内容についてでございますけれども、一つは、やはり仙台市として特色のあるのは仙台ハローワールドプランが挙げられるかと思います。これは、英語によるコミュニケーション能力や国際理解教育の一層の充実を目指しまして、外国語指導助手をすべての中学校、高校へ配置するもので、全国に先駆けて実施したものでございます。  また、中学校1年、2年生全員を対象に仙台市天文台あるいは科学館での実習を行っておりますが、これも生徒が自分の興味、関心によって実験の内容を選択できるシステムなどがその例として挙げられるかと思います。 192: ◯鎌田さゆり委員  今、御答弁いただいた内容につきましては、報道機関を通して私たちも知るところでございますし、それはそれで私はすばらしいと率直に感じていますし、評価を申し上げます。  ただ、私が今一番初めからずっとお伺いしてきたことというのは、いわゆる今教育の現場でいじめとか不登校とか学校内暴力とか、さまざまな問題が起きています。そういう根底の部分にかかわれるくらい、解決とまで行かなくともかかわれるくらいの抜本的な新たな取り組みを私は期待している一人ですし、しなければいけないのではないかと考えているんです。  つまり、より現状に即したシステム、内容に変えていくこと、つまり平成の教育改革を全国に先駆けて取り組んでいくことは、この学都仙台の未来へつなげる人づくりという観点から私は強力に推進すべきではないかと考えるのですが、いわゆる教育の改革、学都の仙台からということにつきまして、教育長の所見がございましたらお聞かせください。 193: ◯教育長  やはり学都仙台と呼ばれている仙台でございますので、どういった面から手をつけていいのかというのはこれからの検討課題でございますけれども、それを念頭に置きながら今後考え方をまとめてみたいと思います。 194: ◯鎌田さゆり委員  今、教育長さんからどういった点からということがございましたけれども、そこで私から提案を含めてお伺いをしていきたいと思います。  まず、複数の担任制を取り入れている学校は市内にございますでしょうか。 195: ◯教職員課長  現在、複数の担任制をとっている学校はございません。 196: ◯鎌田さゆり委員  この複数担任制あるいは担任2人制という制度について、欧米先進諸国あるいは国内でのリサーチ状況はどうなっていますでしょうか。 197: ◯教職員課長  学校に配置されております教員数は、定数に関する法律により学級数に応じ定められておりますので、各市とも検討も実施もしておらない現状でございます。  欧米諸国については現在リサーチしておりません。  国内については今お話し申し上げたとおり、法律に基づいておりますので、どの地域もないということでございます。 198: ◯鎌田さゆり委員  そうしますと、例えば担任2人制をしている学校があるとすれば、それは法律を超えてやっている学校になるわけですか。  私がリサーチしたところ、栃木の方の中学校で1校あるんですけれども、それは法律を超えてということになりますか、確認の意味で。 199: ◯教職員課長  例えば、仙台市の場合ですと大倉中学校のように小さな学校においては、教科担任制ですから学級は3つしかありません。ところが、教員は10人を超える数がおりますので、そういう小規模校においては正担任と副担任というふうに置いて担任を2人と言っている場合があるようですが、実際には担任はあくまで1人というのが基本になっております。 200: ◯鎌田さゆり委員  正担、副担ではなくて、両方とも正担だとすると、いわゆる担任が2人になりますよね。そういう学校もあるんですけれども、それについて、それは法律を超えた学校側の判断になるんですかという質問です。 201: ◯教職員課長  いわゆる法律では学級の定員によって教職員の定数が決まっております。それはあくまで標準ということで決まっておりますので、それ以上に担任をつけるとすれば、これは仙台市独自で教員を配置するということは可能でございます。 202: ◯鎌田さゆり委員  今の御答弁は覚えておいて次に生かしていきたいと思うんですけれども、先ほど国内のリサーチ状況で担任2人制をとっているところはないということだったのですけれども、担任2人制をとっているところが栃木の中学校であるわけですよ。そこは物理的に生徒の数が減ってきた。そして、先生の数に余裕が出てきた。物理的な部分で、では1クラスに先生2人対応できるなと。というので校長先生の裁量で取り入れていらっしゃるようですけれども、私は結果的には担任2人制によってさまざまないい部分が出てくると思うんです。実際報道を通して私もそれを知ることができましたけれども、物理的な理由よりも私は担任が2人いることによってクラスの中の子供たちに対してのきめ細やかな先生の気持ちが行くように、あるいは40人のクラスに先生が1人よりも40人のクラスに先生が2人という方が生徒と先生とのコミュニケーション、そういった面でいろいろいい点、ぜひ参考にしていかなければいけないのではないかなと思う点を、当初は物理的な理由からだったけれども、栃木の中学校の例は、私にとってはそういうふうに感じたわけなんです。  例えば、仙台市においても当局に調べていただいたところによりますと、最も多い1クラスの生徒の数だと小学校で42名、中学校でも42名。この42名の生徒さんに対して先生が1人ということよりも、私は先生が2人いたらどんなにすばらしいかなと思うんですけれども、まずこのところに限って御答弁をいただきたいと思います。 203: ◯教職員課長  2人制につきましては、今委員御指摘のように確かにいい面もたくさんあろうかと思いますが、現実の問題として仙台市でこれを実施したとする場合に、先ほど申し上げましたように定数法の関係で担任は40人に1名ということになっております。それを小規模校の場合については先ほど例を申し上げたとおりでございますが、普通の学校においては市費でもって今度は1名分を加えていかなければならない。そうしますと、これは非常勤講師を配置するということになりますので、その非常勤講師の勤務時間や身分上の問題もございますので、大変実現には難しさがあると考えております。 204: ◯鎌田さゆり委員  今の御答弁からは、結局県と市というところで立場が違う状態のいわゆる先生ということでの採用になってしまうので、身分処遇の問題といわゆる人件費、費用の部分でというお答えだったかと思うんですけれども、これはやはりきちんと受けとめなければいけない現実の問題として私も受けとめさせていただきますけれども、一番初めに教育は受ける側の子供のためのものであると。それで、私はその辺をきちんと仙台の教育局のお答えとしていただきましたので、それはそれですばらしいと思うんですけれども、教師2人制のいい部分もあるというふうにお返事になった後に、身分処遇のことと費用のことをお出しになられて、いわゆる大人側の現実、これは本当に考えなくてはいけないけれども、大人側のはっきり言ってしまえば都合といいましょうか、そういうことができない理由の中に挙げていらっしゃるのが私は何とも悲しいというか、子供たちにとってマン・ツー・マンとまでいかなくとも、よりそれに近い形で触れ合いとコミュニケーションを持てるような教室づくり、学校の現場づくりを進めていくのはすばらしいと。だけれども、身分処遇と費用の問題でというお答えは私は非常にどうかなと思うんですけれども、これはこれまできっと御検討もなさったことがないでしょうし、突拍子もない私の提案と受け取られてもしようがないと思いますので、ぜひ今後私は継続して考えていただきたいと思いますので、ただ最後に、教員2人制について、メリットの部分、子供たちにとってすばらしいということであるとお感じになっているかどうかだけ、感じているか感じていないか。 205: ◯教職員課長  説明が足りなくて大変申しわけございませんでした。
     ただいま委員が御指摘のとおりのメリットの部分は確かに私も同感でございますが、ただ実際の問題として担任2人がいたときのデメリットの部分を考えてみますと、例えばA先生は子供に対して「これはいけないよ」と言った。ところが、次の日同じクラス担任の先生は、「いや、それは大いにやりなさい。君、いいよ、やれよ、やれよ」と言ったときに、いろいろな場面でA先生はいいと言ったのに先生はだめだ。あるいは逆のことがあったり、そういう場面がたくさん出てくる。そうすると、大人の世界ではA先生の仕事と先生の仕事を区別しながらも、子供の世界の中ではそういうことが子供たちに理解できるんだろうか。その辺の難しさもやはり私は十分今後研究していかなくてはならないのではないかなと、そんなことを考えております。 206: ◯鎌田さゆり委員  今の御答弁に関してですけれども、私は子供たちにあの先生はこう言った、マルと言った。この先生はバツと言った。それはそれとして受けとめさせていいのではないでしょうか、と思うんです。何も大人がみんな同じ考えではない。子供だってみんな同じ考えではない。それを子供たちにも、ああ、あの先生はこうだけど、この先生はこういう考えなんだと。それは初めは戸惑うかもしれない。  例えば、栃木の事例報告を見ても、当初は先生たちの間で2人できちんと意思疎通がなされていないと子供が混乱するとかがありますよ。だけれども、時間がたつにつれて、それぞれみんな一人一人考えがある。先生といえども、大人といえども、たった2人だけれどもそこに考えの違いがあるんだということを子供は認識するわけです、徐々に、次第に。そういうことが今の教育、画一的だとか何か言われていますけれども、やはり自分とこっちの人は違う、みんな同じではないんだ。それぞれに考えがあるんだということを私は認識していく上で、今の御答弁に限ってですけれども、私の意見としてはそういうふうに思っている。こういう意見もあるんだということをぜひこれから検討する上で、この意見も検討に入れていただきたいなと思います。  同時に、仙台市内の小学校、中学校で1クラス当たりの人数が一番少ないクラスは20人台でございましたけれども、例えば42人今ある学校のクラス、それを一番少ないところまでいかなくとも20人前後とか、そういうふうに1クラスの人数を極力少なくしていくという取り組みなどは今までございましたでしょうか。あるいはそういうお考えなどございませんでしょうか。 207: ◯教職員課長  実際には公立義務教育小学校の学級編成及び教職員定数の基準に関する法律というもので、40人学級に定められておりますので、実際にはそれを崩すということは不可能でございます。  ですから、私どもも40人を30人にしていくとか20人というのを仙台市がやるということは現在不可能でございます。 208: ◯鎌田さゆり委員  私がお聞きしたのは、法律でこうなっているから無理だというお返事を聞きたかったのではなくて、それはわかっていることでございまして、仙台市教育局としてクラスの人数を減らすということは検討がなかったと、もちろん法律でだめなんだからしていないと。  ただ二つ目の質問で、そういうことについてのお考えは、クラスの人数をより少なくしていくということについての考えはどうでしょうかという部分についてのお答えをお願いします。 209: ◯教職員課長  私どもも40名がさらに30、25になるということは確かに今委員が御指摘いろいろございましたようにメリット面がたくさんあるかと思うんですが、必ずしも少なくなったばかりがいいのかというような、今我々が考えている段階でそういうことが出てまいりました。文部省でも当分は40人学級を据え置いて進めていく。  ただし、現在進めております第6次公立義務学校教職員の配置改善計画ということで、学級の人数は減らさないけれども、教員を例えばチームティーチングのためのTT加配とか、そういったようなもので年次6カ年計画でもって今加配をいたしております。これを例えば現在仙台市にはTTの加配が84名おりますが、それをさらにふやしていくようなことを今後県等に働きかけてふやしてまいりたいと考えております。そういう形で子供たちにより多く先生方が接することができる、指導できる体制をつくってまいりたいと考えております。 210: ◯鎌田さゆり委員  私は仙台市教育局としてのお考えを聞きたかったわけで、いわゆる文部省の今の動きとかは今の質問に限っては特別お聞きしたわけではないんですけれども、今のお返事の中でチームティーチングという言葉が出てきまして、今の御答弁から私が感じたものというのは、極力子供たちに目が行くようにチームティーチングという国の制度だけれども仙台市としても基準にのっとって進めていきたいというお考えとして受け取らさせていただいて、先ほどのまた改めてということにしまして、チームティーチングなんですけれども、これは仙台市では84名今いらっしゃるということですが、具体的にどのような仕組みでチームティーチングなされているか、お知らせくだせさい。 211: ◯指導課長  通常の授業ですと、教室に1人の先生がいて今までは授業しておりましたが、チームティーチングと申しますのは複数の教員がいて教育効果を上げるというふうなやり方で、チームティーチング、TTと言っております。  それで、いろいろなスタイルがございまして、もちろん学習効果を上げるために2人で力を合わせて授業を進めるんですから、1人よりは効果が上がるというふうに単純に考えられるわけなんです。  そのほかに、もう少し柔軟なスタイルがありまして、2クラスを一緒にして、そして3人の先生でチームをつくってやるということだって考えられます。  それから、校外学習にちょっと学校の近辺の自然観察とかなんとかに行くときに、1人で引率したんではなかなか目が届きません。それで、いろいろグループに分けたり何かする際には何人かの先生がチームをつくってやりますとはるかに安全ですし、必ずしも教科の授業を推進するときだけではなくて、いろいろな形でチームティーチングのやり方が研究されております。 212: ◯鎌田さゆり委員  今、チームティーチングのいわゆる活用例みたいなものが幾つか挙げられましたけれども、仙台市で今やっているのは一番初めの一つかなと思ったんですけれども、その後のいろいろな具体例の中にも取り入れているものはあるんですよね。例えば2クラスを3人でとか、そういうふうにも活用が考えられますという内容だったものですから。  というのは、私がお聞きしたかったのは、84名ということはもちろん仙台市内のすべての義務教育の現場に当てはめているわけではないのですよねという質問と、それから先ほどふやしていくと、チームティーチングの制度を活用しながらふやしていくという御答弁ありましたけれども、ふやしていく計画、見通しの部分がありましたらお示しください。 213: ◯教育長  仙台市ではチームティーチングの教員は、先ほど御答弁申し上げたかと思いますけれども、小学校54校、中学校33校ということで大体6割くらいかと思います。1人ずつ配置をされております。このチームティーチングの加配でございますけれども、やはり全国でもそういった要望が強いということで、私たちもかなり文部省等に働きかけをいたしております。  今後これはやはり県教育委員会等の連携プレーの中で実施をされることということでございますので、仙台市としてもチームティーチングの優れた実績をもってひとつ働きかけをしてまいりたいと考えております。 214: ◯鎌田さゆり委員  では、近い将来すべての義務教育の現場にチームティーチングがなされると期待をしてもいいわけでしょうか。ということと、それから6割の小学校54校、中学校33校、それに1人ずつという今御答弁だったんですけれども、1人ずつで一体どれだけのチームティーチングの充実が図れるのかなと非常に疑問に思うわけなんですが、この二つについて御答弁をお願いします。 215: ◯教育長  第1点は私から御答弁申し上げますけれども、先ほど申し上げましたようにやはり全国でかなり競争が激しいと申しますか、そういうこともあるものですから、できるだけ頑張ってまいりたいということで御了解をいただきたいと思います。  1人の配置でございますけれども、やはり1人、必ずしも実績の効果を上げるということはできませんけれども、どうしても教科が中心に指導されるという点からいきますと、私たちはやはりまず最初に各学校に1名ずつという目標を立てて、その後段階的に充実を図るという、そういう方法が一番なのかなというふうに考えています。 216: ◯鎌田さゆり委員  ぜひ働きかけを頑張っていただいて、まず当初の目標の各学校に1名ずつということを達成していただいて、今の状況だと推測なんですけれども、結局は1人ということはこの学校は数学、この学校は英語というふうになっているんだと思うんです。そうすると、それなりの実績、時間をかけて、経過をたどって重ねていくという部分も大事でしょうけれども、やはりその辺は学校によっては私はばらつきは避けるべきではないかなと思いますので、あの学校は数学が、この学校は英語がどうのこうのとなってしまいますので、ぜひチームティーチングという制度の本来持っている授業中極力子供一人一人に多くの指導の目が行くようにということでしょうから、ぜひ推進に力を入れていただきたいと思います。  次に移りますけれども、学習の選択の自由化についてなんですが、現在いわゆる知識教育が……、先ほどの御答弁でずっと最近は知識教育をなくす方向であるというふうに何度もございましたけれども、私はやはり答え、1+1は2という答えを教える教育にまだまだウエートが置かれているのではないかなと。ただ、世間に出たりあるいは子供にしても大人の中で生活すると1+1は2とは限らない場面にしょっちゅう出くわすと思うんです。  私は、知識教育とは違う、子供がみずからの力で発見して、創造して、解決していく、そういう能力を身につけるような教育が現場で実践されなければいけないと考えているわけですけれども、そういう発見、創造、解決、その作業ができる授業は仙台市ですとどのように取り入れられていますか。どの程度ありますでしょうか。 217: ◯指導課長  今、おっしゃいましたことは、子供たちがみずからの力で発見する。そして、創造する、解決する作業ができる学習。実は、専門用語で問題解決的学習と申しまして、これは従来のような一方的に教師主導型で画一的に教え込むというふうな、どちらかと言いますと、そういった授業から脱却しまして、そういった問題解決的学習を日常の授業でやっている現状でございます。  先生方は従来のような一斉授業に慣れているものですから、できるだけそれから脱却しようと今努力しているところでございます。 218: ◯鎌田さゆり委員  そういう問題解決学習でございましたでしょうか、これに先生たちが一生懸命今対応できるように教室の中で努力をなさっているという部分で、やはりこれも子供たちの質的な変化に現実問題先生たちがなかなか対応が追いついていないという部分ではないかなと思うんですけれども、これはこれとしていいんですが、例えば子供たち、生徒自身が、この時間には算数をしたい、この時間には国語をしたいとか、そういうみずから何を学習するか選ぶ時間というものが具体的に週に何時間かありますでしょうか。 219: ◯指導課長  ただいまおっしゃるような時間がずばりございます。  中学校の2年生におきまして、必修教科のほかに選択教科というものがございます。1週間に1時間でございますが、保健体育とか技術家庭科、音楽あるいは美術、この4教科のうちから好きなものを選べるということでございます。  また、3年生になりますとそれが倍に拡大されまして、教科も拡大されまして8教科の中から好きな教科を2時間選べます。そして、先生と相談をして、教科書を離れた学習をやることができます。例えば、国語を選んだ子は、先生と相談して小説を書いたりあるいは俳句をつくったり、さまざまな教科書の学習とは違ったもっと発展的な、いわゆる好きな学習というのでしょうか、そういうものが選べて、そして内容も先生と相談して学習が展開できると、そういう場がございます。 220: ◯鎌田さゆり委員  それをお伺いしてなんですけれども、中学校3年生の8教科週2時間は私は非常に選択の幅が広くてよろしいのではないかなと思うんですが、中学校2年生の週1時間の音楽、美術、保健体育、技術から一つということ、それから中1はないわけですよね。それから、小学校の高学年もないということですので、私はぜひこれを、もちろん文部省の指導要領の授業の時間割の枠の中で、これこそ壁があるかと思いますけれども、小学校の高学年と中学校1年生にも取り入れていくことを検討すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。 221: ◯指導課長  なかなか難しい問題でございますが、将来21世紀初頭になりましょうか、新しく学習指導要領も変わる、そういうこともありますので、今のうちからそういうことを検討するということは大事だろうと思うんです。  難しいでしょうけれども検討していきたいなと考えております。 222: ◯鎌田さゆり委員  今の御答弁の中で将来を見据えて、難しいけれども今から検討という形で準備を進めていくという内容だったと思いますので、ぜひ私は期待を持って今の御答弁を理解申し上げたいと思います。  最後になりますけれども、内申書についてでございます。  内申書──当局から教えていただきましたが、戦前の旧制中学時代から始まっている内申書の制度と、調査書というらしいですけれども、この内申書の実施状況、内容も含めて御答弁ください。 223: ◯指導課長  ほとんどの都道府県でこれは中学校から出される内申書、入学選抜の資料として取り入れられておりますけれども、その主な内容は、次の六つほどのものからなっております。  一つは、教科の学習の記録でございます。それから、スポーツ活動、文化活動、社会活動、ボランティア活動などの特記事項でございます。三つ目は、特別活動の記録、これは部活動とか生徒会活動、委員会活動あるいは学級活動などの記録でございます。それから、行動の記録、これは基本的な生活習慣など、日々の行動を記録したものでございます。それから、出欠──欠席、出席の記録。その他となっております。以上6項目が主な内容となっております。 224: ◯鎌田さゆり委員  この内申書なんですけれども、合否の判定に影響力はどの程度ございますでしょうか。 225: ◯指導課長  これは高校の入学試験は調査書、いわゆる内申書、これと学力検査、この二つを総合的に見まして合否を判定するということでございまして、通称内申書は入学者選考の資料の重要なものと考えております。 226: ◯鎌田さゆり委員  そうしますと、いわゆる当日のペーパーテストと内申書がその学校を受験する子供にとって二分するくらいの影響力があるということだと思うんですけれども、内申書──いまだに戦前旧制中学時代から続いている内申書、意義はどこに見出していらっしゃいますか。 227: ◯指導課長  入学者選抜学力考査は1日で行われます。ペーパーテストは1日で行われるわけですけれども、学力検査だけでは十分普段の力を発揮できない場合がございます。当日の体のコンディションが悪いとかなどによりまして、そういう受験生もいるわけでございます。そのような受験生にとりまして、中学時代の学習状況が正確に記載されております3年間のデータ、内申書ですが、これが入学選抜の重要な部分となっているということで意義のあることと思っております。  また、内申書は高校入学後も入学者の多様な能力、適性等、積極的に評価する資料ともなっております。 228: ◯鎌田さゆり委員  内申書は先生が作成なさると思うんですが、作成する際、生徒もかかわれるわけですよね。 229: ◯指導課長  実際に記載するのは担任教師でございますが、その子供の3年間分のすべての部分、1年生のときはどんな活躍した、2年生はどうだったか、スポーツ面、クラブ活動、その他全部記憶しているということは無理でございますので、担任はいろいろデータを集めます。あなたの3年間の活躍のほどを先生に見せてくださいというふうな形、そういう形でもって子供を理解するという段階があるわけでございます。ですから、そういう意味では一緒につくるというと変でございますが、情報収集して子供を理解するという作業においては、教師がつくるんですが、そういった場面があるということでございます。 230: ◯鎌田さゆり委員  この内申書なんですけれども、受験の前に子供、生徒は見られますか。 231: ◯教育長  受験の前には生徒には見せておりません。 232: ◯鎌田さゆり委員  内申書なんですけれども、いわゆる生徒、親御さんにとって少なからず精神的な影響というのは私はあると思うんです。今は大分少なく、今の御答弁のとおり大分子供もかかわっていると思いますので、私のころなどは内申書が怖くてあれは言えない、これはできないという中学時代でしたから、今は違うと思いますけれども、でも今でも内申書というものがいわゆる生徒とか親御さんに対して与えている影響は若干はあるのではないかなと思いますが、その辺はいかがでしょうか。 233: ◯指導課長  内申書は入学者の選考の資料として重要なものでありますことから、生徒にとっては気になる存在だというふうに思います。  内申書は3年間の努力なり記録なりを記載したものでありますから、教師は生徒の合格への一助になる資料というふうにとらえております。合格を応援する資料だというふうにとらえておりまして、したがいまして内容につきましても、さらに望ましいあり方を追求していくことが大事かと思っております。 234: ◯鎌田さゆり委員  内容について望ましいあり方を御検討なさっていくという、具体的にはどのようなことを御検討なさっていくんでしょうか。 235: ◯指導課長  これは、検討するというふうに申し上げましたが、ちょっと間違いまして、内申書は学習指導要領なんかが変わりましてだんだん少しずつ形式が変わってきております。少し具体的になりますけれども、行動の記録が大分前はAとかとかCとかをつけていたんですが、そのうちCをつけなくなったり、あるいはAとかとかCとかしなくていい部分だけに丸をつけるというふうに変わってきたりして、記載の仕方、内容などもとにかくいい部分に焦点を当てて記録に残すというふうな具合にだんだんだんだん変わってきております。  そういうことで、内申書のあり方というものを学校の先生方も高校の先生方も、それから入試を実施する方もいろいろ考えて少しずつ変わってきているというふうなことを申し上げたかったわけでございます。 236: ◯鎌田さゆり委員  私が内申書というテーマを決算に絡めて特別委員会でお伺いしてまいりましたのは、子供たち、生徒が自分についての評価を自分以外の人が作成しているというその内申書、これを生徒が見る権利、知る権利が受験の前に、私の評価はこんなふうにしてあちらの高校に行くんだ、あちらの学校に行くんだ。それを作成の段階では先生がし、判断材料をいろいろ生徒からもらってつくる、それもわかりますけれども、そういう権利が私はあるのではないか。なおさらよい部分を、そしてなおさら合格の一助となるようにというのであればというのもおかしいかもしれないけれども、とにかく子供の評価をつづった内申書、これを受験前に見る権利はあるのではないかなと私は思うんですが、これについての御見解はいかがでしょうか。 237: ◯教育長  御指摘の事前に生徒に見せるということにつきましては、なかなか難しい問題がございますので、現在は先ほど申し上げましたように見せてはおりません。しかし、内申書は先ほどから御案内、御答弁申し上げておりますように、高校への合格の一助という資料であります。ということから、三者面談という機会がございますので、そのときに内申書に近い内容でお知らせをいたしている状況でございますので、御理解をいただきたいと存じます。 238: ◯鎌田さゆり委員  本当にしつこいようで大変申しわけございませんけれども、いわゆる人としての権利、基本的なところでの権利として、自分の評価をつづってある内申書をその人が見ることは、これは受験前であろうと受験の後であろうと私は余り今ここでは議論したくないというか、その学校を受験するに当たっての判断材料になるわけですから、受験の前に見たいという意思のある生徒に対しては見せてあげること、それを権利として認めるというのは、それをしていない、できないというのは何かルールがあるんでしょうか。 239: ◯教育長  特にルールというものはございませんけれども、やはり信頼関係と申しましょうか、そういった部分がやはり大きな問題点なのかなと私は感じているところでございます。 240: ◯鎌田さゆり委員  御通告から大分外れての質問になっていますので、もっともっといろいろお伺いしたいんですが、信頼関係、子供たちがそこまで学校、先生を信頼しているという確信のもとでの御答弁でしょうか。これだけ、ごめんなさい。 241: ◯教育長  そのとおりと御理解をいただきたいと存じます。 242: ◯鎌田さゆり委員  わかりました。内申書についても今回はこの程度にとどめておきます。  全国的に見ても内申書を取り巻く状況、大阪の方でもけさほど新しい動きがあったようでございますけれども、やはりたとえ子供たちといえども自分というものの存在、あるいは人としての権利、そういうところまで知らず知らずに私たち大人に対して訴えかけてきている。それをどういうふうに大人である私たちが受けとめていって、その子たちの声にどうこたえていくかが非常に大事だと思いますので、全般的においていわゆる前向きなお答えはちょっとだったような気はいたしますけれども、ほとんどが新たに御提案、そしてお話し合いさせていただいた内容でございますので、今後ともぜひ議論させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 243: ◯委員長  お諮りいたします。本日の審査はこの程度にとどめ、残余はあす行いたいと思いますが、これに御異議ございませんか。             〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 244: ◯委員長  御異議なしと認めます。  なお、明日は午後1時より開会いたします。  本日はこれをもって散会いたします。...